上本町近鉄百貨店「文化サロン」での講師歴はけっこう長い。
美術画廊で個展を催したこともあったりして、このデパートとの付き合いは玉麗会の歴史のひとつと言ってもよい。
客としても、何十年も前からの顧客の1人だと思っている。
ずっと以前、奈良に住んでいたことがあるが、その頃デパートと言えば近鉄上六店であった。
市内へ移り住んでからは、阪急・阪神が身近になって、少し遠のいた気がするが、お気に入りの店があるので時々は出かけている。
デパート側にとってはうれしうないことだろうけれど、上六店は他のデパートに比べて空いている。
そして何より、売り場が以前のデパートの面影を色濃く残している点がとても好ましい。
綿タオル地のバスマットを置いているのはここだけだと思う。
替えにもう1枚欲しくて、教室(文化サロン)へ行く娘の車に乗せてもらった。
ここでの講師を娘にバトンタッチしてから、もう何年か経つ。
娘が仕事をしている間、私は買い物をする。
必需品以外のものもウィンドウショッピングして楽しんでいる。
いつものショップへ行くとクツを半額セールしていた。
(ブティックにも靴を置いている)
ワッコレいいね、と思わず手に取ったブーツ、ブーチェに座ってこのブーツを履こう。
バスケットシューズの刺繍がついたパンツを持っている。
アレに絶対合うはずだ。
なんて、ちょっとウキウキして予定外のもの買っちゃった。
マアいいか、半額なンだし・・・・。
とペロッと舌を出すような気分で帰宅した。
さっそくパンツを出し着替えて、玄関のブーチェの所へ。
「おニューですヨ、よろしく」
と挨拶して座り、ブーツを履く。
玄関の鏡に映して
「いいねェ」
とつぶやく私。
体のシンドさも世間の重苦しさもぜーんぶ忘れる数刻、シアワセな自分時間を満喫しました。
(玉麗)