ブルーベリー狩りに大宇陀へ 3

Mさんは娘の教室へ通ってくれている。
Iさんも同じ。
2人はとても親しい仲である。

Iさんは2度お目にかかったが、Mさんは初めて。
けれども10年来の知己のように見えた。

お2人も私よりかなり若い。
お元気で、いろいろな習い事をし、今を存分に楽しまれている様子が、ハツラツとして伝わってくる。

「先生、若いねェ!」とMさん。

「こんな感じだと思ってた?」
私が腰を曲げ、杖をつく仕草を見せると、2人とも大笑いしてくれた。
思ってたんだナ、やはり。

ブルーベリー畑は歩いて1分もかからない隣接地に在った。
今年は剪定していないから伸びて・・・とMさん。
そのおかげで陽の陰ができて、暑さが違う。

 

枝にびっしりと、まさにたわわに実をつけたブルーベリーは、まだ3割方しか熟れていない。
緑や赤がほとんどであったが、木によっては黒く熟した実がかたまって採れる。

私たち3人とIさんは慎重に実を選び、持っているカゴにポイポイ入れてゆく。
いくらでも食べて、とMさんは言ってくれたが、採るのに夢中で口に入れたのは数粒だけだった。

かごが重たくなってきた。
腰も痛くなっている。
もうここらで終了にしよう。

私は先に畑を出て大きな木の下で汗を拭いた。

ウグイスが鳴いている。
時々頬を撫でる風は涼風であった。

少し遅れて3人が畑を出てきた。

Mさん宅に入る道の端で、ピョンピョン動くモノがいる。
目を凝らすとカエル。
トノサマガエルとアマガエルの幼児たちが、あっちにもこっちにも。

アマガエルは、ジャンたちがオタマジャクシからカエルになった頃の大きさより、ほんの少し大きい。
それでも親指のツメより小さいくらい。

捕まえて手の平に乗せる。
ナントマア可愛い子!

連れて帰りたい気がしたが、この子達はここで生まれた。
都会の水は合わないだろう。
かわいそうなのでそっと戻したが、その後ヘビがいるのを見て、生存率が低いことを知った。

うちのツチガエル、ジャンとマルコはオタマジャクシの時から飼っている。
ずっと保護されてもう7年以上、元気にしている。

自然の中で生きる子と比較はできないが、ここに居て幸せであって欲しい。

つづく

(玉麗)

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