あれは何だったんだろう。
昨年の今頃、私はひどい不整脈で動悸もあり、かなり不調だった。
龍のお軸を教室で教えていた。
渦を最後に描き入れてあげる時、私の頭の中も目まいの渦が巻き起こっていた。
龍の絵は人気があるので、たくさんの会員が参加を希望し、私は熱を出しながら頑張っていた。
その後、半年以上続いた不整脈は7月頃にほとんどなくなり、いつの間にか消滅した。
今は、さほど力強くはないものの、ちゃんと動いている私の心臓、どこかが詰まっていたのだろうか?
そしてそれは何らかの作用で栓が取れ、また流れるようになったのだろうか。
医師も、良かったねェとは言ったものの、そのメカニズムについての説明はなかった。
次の予約を私の承諾ナシで取ってくれたが、数日後キャンセルした。
どうなったのかわからないが、とにかく元に戻ったのだからもう行きたくない。
大きな病院は、先生直々にキャンセルしなくてもよいところが、心穏やかでいられる。
何か症状が出ればまた行けばよいのだ。
といってこの件に関しては、治して頂いた感覚はない。
私の臓器が勝手に悪くなり、そしてまた知らぬ間に治ったのだから。
一応薬は飲んだが、アレが効いたとは思えない。
なぜなら薬もまた勝手に止めてしまったからだ。
これは私の意思による中止であるが。
医学の知識のない者が、勝手なことをしてはいけない。
けれども私の体のことである。
痛ければそれなりのことをする。
熱が出れば解熱剤も飲む。
外科手術をしなければならないほどのことにでもなれば、拒否しない。
つまりはちょっとのことなら、医師に任せても自分で判断して処置しても、あまり変わりはないように思う。
病院ギライはこんな屁理屈で、通院しない理由としている。
死ぬほどの病には罹患していない者の勝手な言い分ではある。
死ぬほどではなくても、不整脈も微熱も目まいも、動けなくなることに変わりはないが。
(玉麗)