絵を飾る

わが家は玄関を入るとリビングまで廊下がある。

その両サイドは扉が2カ所あるが、そのほかは壁。
そこが主に作品の展示場所として使用されている。

細長いの、もう少し小さいの、もっと小さいの、この3本のお軸で壁面は季節感が表現される。

今は談山神社の十三重の塔の風景、アジサイ、花ショウブの3種。

洗面所には色紙サイズ、入っている絵はテッセン。

リビングはペット達の絵。
オオムラサキのニン君、風太1枚、風太とジャン・マルコ・スリムの絵1枚。

玄関入ってすぐには椿の大作がある。

教室にも6枚ほど。

 

近鉄文化サロンへ娘が講師として行くようになってもう久しい。
最初は私が教えていたが、娘に引き継いだ。

講師の絵を展示する場所があり、ここにも作品を、季節ごとに変えている。

本来なら娘の絵を飾ってもらうところだが、今のところ私が描いている。

私は徐々に仕事を減らしているが、全くしなくなるとボケるかもしれないし、あれを描かなきゃと思い続けることが日々の生活の核となっているのかもしれないので、あとしばらくは続けようと考えている。

 

日本では絵を飾って楽しむ習慣が、根付いているとは言えない。

最近若い人たちが、自分たちで買える程度の金額の絵を手に入れるようになったものの、絵はお金持ちが買うもの、とほとんどの人が思っている。

私は機会があるたびに、トイレに絵を飾りましょう、と言っている。

わが家にはトイレを棲家にしているスズメが1羽いる。

見るたびに口許がほころぶ。

自分が描いた絵であるからなおさらだ。

小さな絵を、もちろん肉筆のものを、飾りませんか?

(玉麗)

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