年末のことである。(ほんとは書いている今が年末で、アップされるのが年明けなンである。ややこし)
私達は9時に大掃除を開始した。毎年のことながらキッチンの上の方は娘が、下で私がウロチョロする。
なのに体の調子が良いのをいいことに、カウンターの上や下の方は前日にやっておいた。そこで長い間の懸案であったタテの面、つまり壁を水拭きするという大仕事を始めてしまった。
床の水拭き用モップの柄にもっと厚地のモップを取り付け、これでやってやろうとの意気込みである。
モップは15センチ×30センチぐらいあるので、雑巾で拭くのよりよほど効率が良い。
しかし、私には目まいという悪癖がある。大丈夫か?
体の調子が良いことを幸いに、高い所も躊躇なく右に左にモップを動かせる。振り回していると言った方が正しいかもしれないが、本人にとっていたく気分の良い事で、つまり気分が良いのだ。
複雑であるが目まいがしない、気分が悪くならない。要するに気分が良い。
リビング全体を拭き、力が余ってキッチンに侵入。そこには娘がいて、冷蔵庫の上部を拭いていた。
私のモップは私の意志に関係なく進み、その先は・・・。娘の頭であった。
コーン。
軽快な音と共に娘が叫んだ。
「ローサイ!!」(労災)
体の調子が良いからと言って、制御できないものを振り回してはいけない。
(玉麗)